2025.03.26 (最終更新日:2025.03.27)
WORK AND ROLE 2025: 北九州のスタートアップ支援を加速させる一大イベント

成重敏夫

北九州市が仕掛けるスタートアップ支援の最前線
北九州市は、スタートアップの支援に積極的に取り組んできました。2020年には内閣府の「スタートアップエコシステム推進拠点都市」に採択され、官民連携のもとでスタートアップの育成を進めています。その中心的な役割を担うのが、「北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアム」です。安川電機やTOTO、ゼンリン、第一交通産業、九州工業大学など、産学官金が連携し、スタートアップの成長を支える枠組みを構築しています。
この支援の成果を発表し、さらなる発展を目指す場として誕生したのが「WORK AND ROLE」です。2025年3月28日に開催される本イベントでは、スタートアップ支援事業の成果発表に加え、Z世代の挑戦を応援する取り組みや、大企業とスタートアップの連携を促進するセッションが行われます。また、北九州が持つ豊かな産業基盤を活かし、新たなビジネスエコシステムの創出を目指しています。
今年の注目ポイント:サステナビリティとスタートアップの役割
2025年のテーマは「サステナビリティ」。北九州市はかつて公害問題を克服し、環境都市へと変貌を遂げた歴史があります。この経験を活かし、持続可能な社会の実現に向けたスタートアップの役割を探ります。
スタートアップの技術革新を通じて、地域の製造業の競争力を高める「ものづくり支援」、環境課題に対応する「グリーンテクノロジー」、社会課題を解決する「ソーシャルインパクト」など、3つの観点からサステナビリティを議論します。加えて、地方創生の観点から、スタートアップの成長を通じて地域経済に貢献するモデルの構築にも焦点を当てます。
また、Z世代の起業家が登壇し、自身の挑戦を語る「Zトーク」も開催。若者の新しい視点を取り入れることで、スタートアップ支援の裾野を広げる狙いがあります。今年は特に、デジタル技術を活用した持続可能なビジネスモデルや、循環型経済をテーマにしたディスカッションも展開される予定です。

スポンサー企業3社が語る「WORK AND ROLE 2025」への期待
本イベントを支援する3つの企業・団体に、協賛の背景やスタートアップ支援への想いを伺いました。
公益財団法人 北九州産業学術推進機構(FAIS)
事業内容:北九州学術研究都市を拠点に、産学官連携による研究開発や学術推進を行う。産業技術の高度化や地域企業の創出・育成を支援し、技術革新や人材育成にも注力している。
・「WORK AND ROLE」に協賛する理由
公益財団法人 北九州産業学術推進機構 ロボット・DX推進センター マネージャー 糸川郁己さん:FAISが今年度進めている地域DX共創事業「DX LAB KTQ」独自のイベントを行う予定でしたが、スタートアップや挑戦するZ世代、そしてそれらに興味のあるイノベーターに近い方々が集まる「WORK AND ROLE」内で実施することで、北九州におけるデジタル化・DXの推進にも意義があると考えました。今回メインで登壇されるスタートアップやZ世代と同じく、DX LAB KTQに参加している方々も挑戦者であり、このような方々が交わることで更にそこから何かが生まれるきっかけになることも期待しています。今回のスポンサーセッションではDX LAB KTQに参加した各社のピッチとトークセッションを実施しますので、事業単独でイベントを企画するよりも地域内における関係性の広がりが見込めると考え、協賛させていただきました
・「WORK AND ROLE」に期待すること
糸川さん:「WORK AND ROLE」がスタートアップに限らず、幅広い業種や世代のイノベーター、つまり新しい挑戦を進めている方々に開かれた場になることを期待しています。Z世代などの新世代が参加することで、将来のビジネスリーダーとしての一歩を踏み出す機会にもなるかもしれませんし、逆に地場企業の中で新規事業に取り組んでいる担当者の参加を通じて新たな展開のきっかけにもなるかもしれません。課題を持つ側が多く参加していることがDX LAB KTQの特徴なので、スタートアップなどソリューションを持つ参加者がつながることで新たな事業が生まれ、地域全体でのDX等のイノベーションが加速することを望んでいます。セグメントを狭めるのではなく、真の生態系として北九州を中心に新たなビジネスエコシステムが形成され、外部からの注目を集める効果が生み出されるような場を「WORK AND ROLE」に期待しています。
ピースフューチャー(Piece Future Pte. Ltd)
事業内容:アジアを拠点とする知的財産(IP)投資銀行で、IP資産を活用した価値創造を推進する。IP資産管理、資本アドバイザリー、イノベーションプラットフォームの提供を通じて、企業の成長とイノベーションを支援している。
・「WORK AND ROLE」に協賛する理由
北九州市のスタートアップの創出率の高さがこの地域のビジネス環境の特徴の表れだと感じています。今回、「WORK AND ROLE」を、多くのスタートアップに対して特許や技術を紹介することができる絶好の機会だと考え、協賛しました。また、北九州市のスタートアップエコシステムをより深く理解したいという思いもあり、イベントを通じてその動向を把握し、地域のビジネス環境に対する理解を深めることができると期待しています。さらに、「WORK AND ROLE」に協賛することで、ピースフューチャーという企業にも関心を持ってもらえるのではないかと感じています。
・「WORK AND ROLE」に期待すること
「WORK AND ROLE」を通じて、さまざまな人脈を形成できることを期待しています。具体的には、スタートアップやエコシステムの関係者、アクセラレーター、大学関係者などのイノベーターと繋がりを持ち、共同での取り組みを進めるチャンスを得たいと考えています。自社の知的財産(IP)プログラムにスタートアップが参加することを期待しており、「WORK AND ROLE」がそのきっかけになることを望んでいます。また、九州工業大学や北九州市立大学など、地域の大学関係者やスタートアップが参加することで、地域の大学とより深い協力関係を築けることを期待しています。イノベーションを持つ企業と出会い、新しいビジネスへの繋がりが生まれるきっかけを得られることを楽しみにしています。
岡野バルブ製造株式会社
事業内容:発電用の高温高圧バルブの開発・製造・保守を主力事業とする。工業製品の受託生産や工業プラントの工事、DX推進、地域振興なども手がけ、多方面で事業を展開している。
・「WORK AND ROLE」に協賛する理由
岡野バルブ製造株式会社 取締役兼新事業開発本部長 菊池勇太さん:地域経済の発展への貢献を企業の重要な使命と考え、「WORK AND ROLE」に協賛しました。スタートアップと大企業間の壁を取り払い、協力できる場を提供することが今後のビジネス発展に重要だと認識しています。この「WORK AND ROLE」は北九州地域のビジネス界の発展を示す良い機会です。若い世代や新たな挑戦を求める企業との交流で、これまで繋がりのなかった人々や企業との接点を生み出せると考えています。
・「WORK AND ROLE」に期待すること
菊池さん:「WORK AND ROLE」を通じて、大企業や中堅企業がより積極的に新しい挑戦に取り組む姿勢を示すことを期待しています。スタートアップだけでなく、中堅・大企業が持つリソースや規模を活かした新しい取り組みも地域社会に大きな影響を与えます。企業の意思決定者がこの「WORK AND ROLE」に参加することで、新しい取り組みへの投資や社内での挑戦支援体制強化につながるといいですね。スタートアップと大企業の共創により新たなビジネスチャンスが生まれ、相乗効果を発揮できると考えています。今後も新しい挑戦を続けるために、地域内での成功事例を増やし、それが他企業にも良い影響を与えることを願っています。
WORK AND ROLE 2025 イベント概要
開催日時:2025年3月28日(金)13:00~19:30
会場:北九州国際会議場(福岡県北九州市小倉北区浅野三丁目9番30号)
主催:北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアム
運営:フォースタートアップス株式会社、有限責任監査法人トーマツ、COMPASS小倉、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
対象:スタートアップ、新規事業開発に関心のある企業、金融機関、アカデミア関係者
参加費:無料
WORK AND ROLE 2025は、北九州市のスタートアップシーンを加速させる重要な場となります。スタートアップ、企業、投資家、そしてZ世代が集い、新たなイノベーションが生まれる瞬間を、ぜひ体感してください。
詳細なプログラムや登壇者情報、お申し込み方法についてはWORK AND ROLE 2025 公式サイトをご覧ください。
WORK AND ROLE 2025 公式サイト:https://startup-kitaq.com/workandrole2025/
この記事を書いた人

成重敏夫
北九州市を拠点に活動するライター・Web編集者。 企業取材、スポーツ取材など幅広く対応しています。
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