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インタビュー

2024.03.01 (最終更新日:2024.04.15)

ウェディング業界に挑戦! 目指すのは結婚式準備の新常識 株式会社ParaLux

成重敏夫

GO ALL OUTのインタビュー企画「未来を創る起業家たち」。今回は適正価格でオリジナルの結婚式を挙げるためのマッチングサービス「ブラプラ」を提供する株式会社ParaLux 代表取締役の村田里史さんにお話をうかがいました。

「ブラプラ」「ブラプラWEB招待状」2つのサービスを提供

株式会社ParaLux・村田里史代表取締役

――事業内容のご説明をお願いします。

弊社では2つのプロダクトを提供しています。一つ は「ブラプラ」という、オリジナルの結婚式を実現したいカップルと、フリーランスのウェディングプランナーやフォトグラファーとのマッチングサービスです。もう一つは、「ブラプラWEB招待状」という、従来紙で送っていた結婚式の招待状を、WEBページを作ることで回答まですべてオンライン上で完結できるサービスです。

「ブラプラWEB招待状」は2022年7月にリリースされてから約1年半が経過し、ユーザー数も増加しています。また、「ブラプラ」においても毎月成約があり、両方のサービスでユーザーのニーズに応えていると自負しています。

ブライダル業界の現状と課題

――ブライダル業界のサービスについて教えてください。

ブライダル業界は大きく2つのポジションに分かれています。一つは、結婚情報誌のゼクシィさんなどが代表的なポジションで、主に結婚式場の情報を発信しています。もう一つは、弊社のようにクリエイターの情報を発信するポジションです。

--ブライダル業界全体の現状の課題はどのようなものが挙げられますか?

ブライダル業界における最大の課題は、結婚式を挙げるカップルが減少していることです。さらに、結婚自体が減少しており、これは生涯未婚率の増加と少子高齢化の影響が相まっています。

カップルが結婚式を挙げない主な理由は、経済的な要因にあります。結婚式にかかる費用が高額であるため、その費用を他の用途に充てたいと考えるカップルも増えています。現代の結婚式は平均で約380万円かかり、コロナ禍の影響によりゲストの数が減少し、結婚式場の売上も減少しています。このため、売上を回復させるためには、ゲスト数を増やすか、結婚式の単価を上げる必要があります。しかし、ゲスト数を増やすことが難しく、単価を上げる方向に向かざるを得ません。結婚式のほとんどが土日に行われるため、稼働日数が限られていることも、単価が高騰する一因です。

この結果、カップルにとって結婚式の費用が増加し、結婚式を挙げる意欲が低下する悪循環が生まれています。適正な価格での結婚式が行われるためには、業界全体がこの課題に取り組み、結婚するカップルに魅力的なオプションを提供する必要があります。
適正な価格帯の結婚式の提供を目指す

――これまでに挙がった課題を、「ブラプラ」でどのように解決できますか?

ブラプラが目指すのは結婚式で「おふたりらしさ」を実現することです。 「おふたりらしさ」とは人にとっては予算であり、また別の人にとっては「オリジナリティ」です。

現在、この2種類の「おふたりらしさ」はニーズとしてかなり重要視されていますが、あらかじめオプションが決まっていたり、アイテムそれぞれにマージンがかかってしまう式場だと、100%実現するのは難しい傾向にあります。そこで、フリーランスのプランナーやフォトグラファーを介することで、「おふたりらしさ」にとことんこだわる結婚式を実現したいと考えています。

――「ブラプラ」が目指しているのは、結婚式場に相談に行くカップルの考え方を変えていくことなのでしょうか?それとも、全く別の層への訴求でしょうか?

ブラプラの目指す方向は、結婚式場に相談に行くカップルの考え方を変えていくことに近いです。ブラプラは、既存の結婚式の枠を超えて、カップルが自分たちの結婚式をカスタマイズしやすくするプラットフォームです。これにより、カップルにとって結婚式のプランニングがより柔軟で、予算に合わせたものになります。

――こうすれば考え方が変わるんじゃないか、という仮説はお持ちですか?

前提として、人の考え方を変えるには結構時間がかかると思っています。

最近、結婚式を計画する予定の花嫁たちが情報を収集する主要な場所がSNSに移行していると感じています。これまでのようにゼクシィが圧倒的だった時代から、多様なメディアを活用して情報収集が行われています。

ブラプラの目標は、結婚式のゲストに「オリジナルな結婚式も素晴らしい」と感じてもらうことです。そして、ゲストたちが将来のプレ花さん(プレ花嫁)になった際に、オリジナルな結婚式を検討する選択肢としてブラプラを考える流れを促進したいと考えています。

現在、結婚を検討する際にゼクシィが浮かぶことが一般的ですが、オリジナルな結婚式を望む際にはブラプラのようなサービスがほとんど知られていません。私たちはブラプラがプレ花さん にとって当然の選択肢として受け入れられるように努め、結婚式を考える全ての人の視点を変えるために貢献したいと思っています。

自社開発できる環境が強み

――ブライダル業界の他社と比較しての強みを教えてください。

強みの一つとして挙げられるのは、エンジニアリングリソースの豊富さです。弊社はシステム開発をメインとしているので、社内での開発リソースをふんだんに使い、スピード感を持って低コストでサービスを作ることができます。

外部のシステム開発会社への依頼は、費用が高くつく上に、途中での仕様変更が困難というデメリットがあります。しかし弊社では社内での開発なので柔軟に対応することが可能です。

また、ブラプラではクリエイター情報の掲載以外に、クリエイター向けに全てのお客様とのやり取りから、契約書、見積書、請求書、施行まで全ての行程で管理ができる顧客管理システムをSaaSとして提供しています。これが、メディア的な要素がメインである他社さんの類似サービスとの大きな違いです。

業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現しなければ、プランナーたちがブラプラに参加しないだろうと感じ、顧客管理システムを開発しました。システムの構築にあたってはプランナーさんと協力して仕様を決めましたし、今でも定期的にヒアリングを行い、システムに反映させています。

ブラプラ

――ブラプラへのプランナーさんの掲載基準を教えていただけますか?

結婚式は大きな金額を扱うので、ブラプラは安心して信頼できるプランナーのみを紹介したいと考えています。ですので、当社がプランナーさんを探して「ブラプラに掲載しませんか?」と声をかけることが多いです。

経験の浅いプランナーさんからのお問い合わせも受け付けていますが、ブラプラの掲載基準をクリアするためには、一定の実績やカップルとの良好なリレーションシップを持つ必要があると思います。

――ブラプラのホームページにはコラムや記事がたくさん掲載されていますが、何本くらい掲載されているんでしょうか?

現在、ブラプラのホームページには約300から400本のコラムや記事が掲載されております。月に約20本の新しいコンテンツを追加しており、すべて社内で制作されています。ウェディングに関する情報を提供する際に、専門知識が必要であるため、元プランナーなど業界に詳しいスタッフが監修しています。

――ブラプラ自体の認知度を上げるために行っていることはありますか?

ブラプラの認知度を高めるために、SNSを通じた情報発信やWEB招待状を通じた認知度向上に力を注いでいます。

ブラプラWEB招待状

――「ブラプラWEB招待状」を拝見しました。なぜ無料でサービスが提供できるんでしょうか?

弊社のプロダクトはウェディングがメインなので、まずは「ブラプラ」というキーワードを広めることが非常に重要です。この目的のため、「ブラプラWEB招待状」を無料で提供し、カップルとゲストにサービスを利用してもらい、ブラプラの存在を広めることを目指しています。ゲストが「ブラプラWEB招待状」を受け取ることで、ブラプラについての認知度を高める助けとなります。そして、将来的に潜在的なユーザーであるゲストが自身の結婚式を計画する際に、ブラプラを選択肢として考えてもらえるようになることを期待しています。

思い出に残るオリジナル結婚式の開催を目標に「ブラプラ」をリリース

――今の事業を始めたきっかけをお聞かせください。

前職の三菱電機では、約1,000人の同期がおり、結婚するタイミングが皆近いことから、多くの結婚式に参加する機会がありました。最初の数回の結婚式は楽しいものでしたが、徐々に似たり寄ったりの結婚式が増え、カップルの特徴や個性が伝わらないように感じてきたんです。

さらに、同期の結婚式だけでなく、地元の友達の結婚式にも出席するようになると、「結婚式ってどれも同じで、あまり楽しくないな」と感じるようになってしまいました…。

それから、自分が結婚式を主催する立場なら、ゲストにとって忘れられないような普通の結婚式ではなく、オリジナルの結婚式を実現したいと思うようになりました。

しかし、オリジナルの結婚式を実現しようとしても、通常の結婚式場に相談しに行くと、どう頑張っても普通の結婚式になってしまうことが現実でした。

そのとき初めてウェディングプランナーという職業の存在を知り、特にフリーランスのウェディングプランナーに依頼することで、自分が望むオリジナルの結婚式が可能かもしれないと気付きました。

しかし、当時はフリーランスのウェディングプランナーを探す手段が限られており、ネットでの検索でも信頼性のある情報を見つけるのが難しく、特に地方地域でのプランナー探しは難しいと感じました。

そこで、フリーランスのウェディングプランナーを簡単に一括検索できるサービスがあれば、多くのカップルが自分たちの理想の結婚式を実現できると考え、ブラプラを立ち上げることになりました。

――フリーのウェディングプランナーさんって、全国に何人くらいいるんでしょうか?

関東圏を中心に500~1,000人くらいではないでしょうか。そのうち、オリジナルウェディング結婚式を得意としている人は200人弱ぐらいだと思います。

カップルがより楽しく、よりハッピーになるような結婚式を挙げられるように

――会社の将来像をどのように描いていますか?

カップルがより楽しく、より幸福になるための結婚式が実現できるようにしたいと考えています。その目標の下で、当社は成長し、業界のリーダーとしての地位を築いていきたいと思っています。

――北九州で起業した理由と、北九州で起業して良かったことをお聞かせいただけますか?

北九州で起業した理由は、市が積極的にスタートアップ支援に取り組んでおり、サポートが手厚いことが挙げられます。また、私自身が九州工業大学出身であるため、大学との連携を活用し、優秀な学生を採用することができる利点があります。北九州での起業は非常に順調に進んでおり、地域のサポートと優秀な人材獲得の面で大いに助けられています。

株式会社ParaLux
https://paralux.co.jp/

ブラプラ
https://brapla.com/

ブラプラWEB招待状
https://brapla.com/invitation

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この記事を書いた人

成重敏夫

北九州市を拠点に活動するライター・Web編集者。 企業取材、スポーツ取材など幅広く対応しています。

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